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米国加州の暴動鎮圧にトランプは加州州兵を派遣

 アメリカは合衆国です。合州国ではありません。アメリカの正式名称は”United States of America”です。 Stateは自治権のある(独立した)国家や州を表しますが、”個人の立っている状態、様”の意味もあるようです。USAのSは国家や州という意味合いよりは独立した個々の人々を指しているのでしょう。

 そのアメリカは1775年から1983年にかけての宗主国イギリスとの独立戦争を戦った13州(の市民)が設立した若い国家です。個人の自由を尊重する国風で移民国家でもあります。その米国がトランプが大統領に返り咲いてからおかしくなっています。多国を大混乱に陥れている関税は今回はなしとして、移民国家の大前提となる移民規制に係る話題です。

 ハーバード大学等超一流大学に対する留学生規制を始めたのは驚きました。昨日のニュースで民主党の牙城加州で暴動が起こったと報道されていました。トランプが打ち出した不法移民取締り強化に対する抗議活動です。参加者の一部が暴徒となり混乱に拍車をかけています。為政者としてはこの混乱を沈静化させないといけません。そこでトランプが採った策は加州の州兵を派遣するというものです。

 州兵の指揮監督権は知事にあると思うのですが、連邦法では非常時には大統領が例外的に出動を命じることができるそうです。世界最大の軍事国家であるアメリカは世界各地に軍を派遣しています。しかし国内や州内の秩序維持には米国軍の出動は原則としてないようです。加州知事はこの州兵派遣に反対だそうです。知事との協議を経ていない州兵派遣、審議中の来年度予算案を含めて米国の国内政治がまたきな臭くなってきました。