日本経済新聞は私の長年の愛読紙です。毎朝地方紙と共に必ず目を通します。今日(5/6)の一面コラム【春秋】に「なるほど」と思う記事がありました。以下はその記事の抜粋です。
「~自動車教習所の教官から教わったことで~『前はほうっておいても目に入るのだから、バックミラーをよく見よ』という訓戒だ」「最近ベテランの経済人から眼前の課題に気を取られがちな産業界の空気への危惧を聞いた」「しかし、忙しい時、困難な時ほど先を考えたほうがいいのが処世の経験則であり、殊に古来その仕事を『かじ取り』と乗り物の運行に例えられてきた社会のリーダーはそうだ」。
私は常々3つの目や5つの目を言い続けています。3つの目とは鳥の目、虫の目、そして魚の目です。5つの目はこの3つの目に石の目と人の目が加わります。最初の鳥の目がとても大切です。鳥瞰という言葉が表すように、360度、高い空間から現状把握することがとても重要です。空間としましたが、時間を更に加えて考えることも大切です。
時間は過去、現在、未来と続いていきます。過去を懐かしむ人に未来は到来しません。現在に集中し過ぎると近寄るリスクを察知する感度が鈍ります。未来はリスク共にチャンスも至るところに散在しています。未来は明日、1週間という極短期でも未来ですが、数年いや10年というタイムで考える未来がとても重要です。
先のコラム【春秋】で憂いている「眼前の課題に気を取られがちな産業界の空気」を私は心配です。トランプ大統領の毀誉褒貶的な言動が政治や経済、学術界等々あらゆる場面で大きな波動となって打ち寄せています。しかし時間軸でみると4年、いや8年の日数でしかありません。遠い未来の為に何をするべきか、じっくりと腰を据えて考えるリーダーが求められています。