昨夜NHKニュースを観ていたら、姫路市長が国宝姫路城の入館料を二本立てで引き上げることにしたと報じていました。二本立てとは国内客(姫路市民?)とインバウンド客とを区分するということです。ある飲食店の経営者も値上げ実施とインバウンド向けに二重価格の導入を検討していると話していました。これについてインバウンド客に賛否を問うていましたが賛否は半々という結果でした。
全体として二重価格に反対という流れのようでした。私は賛成派です。もう既に事例があります。宿泊税です。観光地を中心に宿泊客が増えることでインフラ整備等に別途お金がかかるようになりました。安心安全に地域の観光を楽しんでもらう為には必要なインフラを整備しなければなりません。その費用を居住市民に負担してもらうのではなく観光客である宿泊者に負担してもらうことには合理性があります。
インバウンド客が急増して観光公害が問題となってきました。例えばゴミの処理です。渋谷区が渋谷スクランブル交差点での飲酒を午後6から午前5時にかけて通年で禁止することにしました。インバウンド客は屋外での歩き飲みを楽しみしていると聞きますが、地域に住む又は事業を行っている人達にとっては大迷惑です。空き缶を所かまわず放置する行為が頻発しているようです。
観光公害に苦しむ地域が増えています。この事実をどのようにして解決していくべきでしょうか。その解決策として一定金額のお金を観光客に負担してもらうということです。富士山の入山料も徴収し始めたではありませんか。受益者負担の考え方とすれば当然です。
飲食店や旅館・ホテル等宿泊業者も二重価格にすることに前向きです。英語等外国語表示のポスター等を作成しなければなりません。社員に語学力を身につけさせなければなりません。日本の宿泊慣習について説明をしなければなりません。あれやこれやで追加サービスが発生するとそれに応じてコストが発生するのです。
歴史的な円安です。外国人に日本人より高い料金を支払ってもらっても彼ら・彼女らはいうでしょう。「本当に安い」と。日本以外の通貨が円より強くなっているのです。日本は比較的安全という点もありますが、超円安がインバウンド客急増の背中を押しているのです。もう既に十分な利益を得ているのです。ですから二重価格でちょっぴり追加負担をお願いしても彼ら・彼女らの財布はびくともしないはずです。