今日は思わず「本当!」と叫びたくなる話題を投稿します。ある経営者から聞いた話です。その社長は合同会社のトップです。数年前にご自分で登記資料を作り法務局にて登記申請をしました。法務局のHPで登記申請書の作成方法等について公開されており、その情報を上手に活用されて登記申請書等をつくったとのことでした。無事に登記が終わり晴れて合同会社〇〇として営業されています。その社長さんから「こんな間違いがありました」と告げられたのです。
会社設立ですから、定款作成、資本金の入金・確保、役員の就任承諾書等々少々面倒くさい書面を幾つか用意しないといけません。その社長さんはある日、その役員就任承諾書に間違いがあることに気が付きました。就任承諾書は「貴社の役員となることを承諾します」と日付、住所、氏名を記名し押印します。宛名はしっかりと「合同会社□□御中」などと記載します。この「合同会社□□」に誤りがあったのです。
正式には「合同会社〇□△▽」だったのに、社長さんは誤って「合同会社□▽△〇」と記載した次第。うっかり独立する前に勤めていた会社名を入れてしまったのです。二つの会社は平仮名4文字であったこともミスに気が付かなかった理由の一つです。漢字やアルファベット、片仮名が文字に含まれていれば間違いだと気が付いたことでしょう。
更に驚いたことは、法務局の登記官がこの文字間違いに気が付かず、登記してしまったということ。私は行政書士も兼業していますので、これまで会社設立や変更登記のお手伝いもしてきました。その時のイメージとしては、登記官は文字を一つひとつきちんと確かめるというものでした。よって登記申請書に添付する書類を作成する時は慎重の上にも慎重を重ねて書類を作成し司法書士等に登記を依頼したものです。その登記官が「ごく単純なミスを犯した」という事実には本当にびっくりしました。
私から出た言葉が「登記官も人なんだ」というもの。人はミス・失敗を犯す。どんな偉人・超人でもミス・失敗をすることがありうるのです。これは自然の法則だと理解しておくべきものです。ただし、ミス・失敗も自分が決定的なダメージを負うものは絶対にノーです。とはいうものの、士業歴31年の私、致命的な失敗も多かったです。その結果は??? まだ小さい事務所でほそぼそと事業をする羽目になったのかもしれませんね(笑)。