昨日は小学校の入学式だったようです。これから義務教育9年間を過ごすスタートライン。TVで入学式の様子が放映されていましたが、きれいな洋服を着た新1年生のぎこちなさが写っており、何故かこちらも嬉しくなってしまいます。
会社の新入生と言えば、社会人1年生として入社した新入社員でしょうか。中小零細企業では高卒、専門学校卒、大卒、大学院卒の新人財がこの時期に採用できるところは多くないと思います。しかし社長の熱心な働き掛けで「この会社で社会人をスタートさせよう」という決意で入社した新人もいるかもしれません。
こうして獲得した新人が続きせずに短期間で退職となれば、社長や上司、先輩諸氏の落胆も大きいことでしょう。最近【なぜ、「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか】という本を読みました。ベストセラーにもなっているようなので、既に読まれた方も多いと思います。人財育成に関する考え方等が書かれており大いに参考になります。ぜひご一読下さい。
若手(この本ではZ社員と呼ばれている年齢層)社員が会社、職場に期待するものが大きく二つあると著者は言います。第一に「自分がこの職場に居てもいいんだ。必要とされている」と感じられる環境にあること。ブラック企業は絶対にバツ。しかし社長や上司らが腫れ物に触るような感じで接するのもノー。俗にいう心理的安全性が確保されていなければなりません。自由闊達にものが言え、能力発揮ができる職場でないといけません。疎外感を感じるようではいけないのです。
第二に「成長できる機会がある」という自己成長への期待感を満たせる職場であること。成長を望まない社員もいるかもしれません。しかし大半は翌檜(「明日は檜(ひのき)になろう」と思っているあすなろの木)ではありませんが、「今日よりも明日は大きくなっている(成長している)」という実感が得られないと、心は折れてきます。特に成長意欲の高い社員は成長機会獲得を目指して転職するかもしれません。
会社はこの二つの論点をしっかりと認識し必要な対応を取ることが求められます。優秀な人財獲得は難しい時代です。そして人財育成もまた難しい仕事だといえます。会社は人財がいてこそ経営がなり立ちます。新入社員が入ってきた今、この二つの論点を踏まえて若手社員教育に勤しんでください。