このところ私の周りでも副業をしている・したいという人が増えてきました。趣味で作成している雑貨や家具の評判が良く、本格的にネットショップを開業した。子供の教育資金のため収入を増やしたいので休日に軽作業のアルバイトを始める…等、副業の内容・副業を始める理由も様々です。ただ、副業を考え、働いている会社の就業規則を確認したところ「一切の副業を禁止する」といった文言があり、古い就業規則なので話してみれば許可される可能性もあるな…と悩みつつ、結局は会社と揉めたくないので副業を諦めたといった方もいます。
現在、政府は働き方改革の一環として副業・兼業を推進しており、厚生労働省からは副業・兼業の促進に関するガイドラインが出されています。そのガイドラインでは、副業・兼業の禁止または制限について「裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは基本的には労働者の自由であること。ただし、例外的に① 労務提供上の支障がある場合 ② 業務上の秘密が漏洩する場合 ③ 競業により自社の利益が害される場合 ④ 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合が認められている。このため、就業規則においては、Ⓐ原則として、労働者は副業・兼業を行うことができること Ⓑ 例外的に、上記①~④のいずれかに該当する場合には、副業・兼業を禁止又は制限することができることとしておくこと等が考えられる。」と示されています。就業規則制定時のまま見直しを行っておらず、特に理由もなく「副業は一律禁止」となっている事業所も多いのではないでしょうか?ぜひ一度見直しを行うことをお勧めします。