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日本企業の今年度設備投資、計画段階で過去最高の31兆円

 日本企業が設備投資を増やしてきています。これまでの日本企業は世界各国と比較して人材と設備に係る投資を絞る一方で、現預金等キャッシュはしっかりと貯め込んできました。しかし昨今のAIやEV騒動にこれ以上離されないようにと、ようやく重~い腰を上げてきたように感じます。

 6月23日付日本経済新聞朝刊一面に【設備投資 最高31兆円 「今年度16.9%増 EV・電池けん引」本社調査】の見出しで記事が掲載されていました。上場企業と資本金1億円以上の有力企業857社を対象に集計したとあります。リーマンショック前2007年以来15年ぶりに過去最高となった昨年(2022年)秋の修正計画30兆8048億円を計画時点で既に越しています。

 世界経済は隣国中国の経済失速がはっきりしてきた等、今年の経済成長率はOECDやIMF等の予測を下回る可能性があります。しかし今!の投資は2~3年後の(世界)業界地図を占うものです。他社(他国企業)が設備投資をためらう時ほど、自社(日本企業)が積極的に設備投資を行うべきです! 他国(企業)に後塵を拝する場面を見ることにはもう飽きました。日本企業頑張れと言いたいです。

 実額で最も多いのはNTTの2兆円だそうです。トヨタは1兆8600億円と昨年実績1兆6058億円を15.8%上回っています。パナソニックも電池工場新設を主に前年度比2.3倍の7000億円を予定しているようです。このように設備投資の大潮流はAIとEV(絡みの電池)の二つに分流しています。

 日本企業が今後も世界経済でその存在をアピールし続けることができるか?! その試金石が今年の設備投資に表れていると指摘することは言い過ぎでしょうか??? 私はそうは思いません。がんばれ日本企業!、がんばれモノづくり企業!!、がんばれコロナで痛めつけられた日本企業!!!