建設業許可業者に課せられる義務として、許可行政庁への届出義務（経営管理責任者、商号変更など変更に係る届出、決算報告など）、契約締結に関する義務（現場への主任技術者の配置、一括下請けの禁止など）があります。これらは、経営審査事項を受けている事業所や建設業を主たる事業にしている事業所であれば当然に守れていると思います。ただ、標識の掲示・営業に関する図書の保存義務はどうでしょう？建設業の許可を受けた者は、その店舗及び建設工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲げなければなりません。この店舗での掲示について、建設業許可証を掲示することで足りると思っている事業所があるようです。店舗への標識は縦35㎝以上×横40㎝以上と定められています。もし、許可証のみしか掲げていない場合は規程サイズでの標示を行ってください。次に営業に関する図書の保存ですが、完成図・工事内容に関する相互交付した打ち合わせ記録・施工体系図は10年間保存しなければなりません。契約内容に関する帳簿の保管期間は5年のため、これと混同している事業所もあるようです。ぜひとも気を付けてください。