今日、2月16日から確定申告が始まりました。個人企業の事業期間は1月1日から12月31日の1年間です。約2か月半経過した2月16日から3月15日までの1か月間、前年度の事業所得を計算して税務署に申告します。なお消費税等の申告は3月31日迄です。企業経営者でなくても、譲渡所得がある人や給与所得が2000万円を超えている人は確定申告をしなければなりません。また一定条件下ではありますが、多額の医療費の支払いがあった人や借入をして自宅を購入した人には、確定申告をすることで既に納税した所得税が還付される場合があります。これらの手続きは早い場合は2月1日から、最も遅い期日は3月31日までの間に税務署に申告しなければなりません。
私は事業を始めて今期で30期目を迎えました。平成5年11月に行政書士事務所を開業し、昨年末で29期が終了しました。私は今日、2月16日に確定申告をします。過去の申告ではどんなに遅くても3月5日位までにしていました。しかし申告が終了するまでの間は、頭にもやがかかっているようでスッキリしません。申告が深刻になる。笑い話ではありません。ということでここ数年は、初日の2月16日に申告することにしたのです。申告すると後は心に余裕が持てます。本当に楽ちんです。
さて税務署は確定申告をWEB上で行うことを推奨しています。しかし私は未だ手書きです。ネットを使えないのではありません。長時間、PCモニターを観ることが苦痛なのです。目が痛くなります。頭痛がします。吐き気がします。年齢による負の影響をもろに受けています。しかし良い事もあります。
①税の仕組みが理解できます。私はFPでもあります。また中小企業診断士ですから経営者と税金が話題に上ったりします。手書きだと手順書を参考に税金の計算をします。「なるほどこういう流れなのか」と税金計算の全体像が見えてくるのです。
②財務諸表作成や所得(税額)控除の計算には必要な証拠書類を集めておかなくてはなりません。その手間はWEB申請でも同じでしょう。WEB申請では書類添付は必要ないとしても、申告書に記載する数値は真正でなければなりません。WEB申請でも手書き申請でも手間は同じなのです。
③作成する時間を分けることが可能です。WEB上でもできるかもしれませんが、手書きの良いところは「30分だけ時間ができたのでこの箇所の記入を行おう」と手続きを進めることができます。今年の申請書作成は1月中旬から始めました。回数としては10回位でしょうか。一日に集中して作成作業を行うことも可能ですが、若い時分と異なって満67歳の身体には長時間作業は耐えられません。苦痛です。時間を短く、かつ回数は多くすることで、間違いに気づくこともできます。
このように理解した上で、私が事業を止めるときまでは手書き申請を続けて行くと思います。但し税務署がWEB申請でないと受けつけない、とすれば対応は可能です。昨年夏にはインボイスに対応した適格請求者登録をネットで行ってもいるのです。しかし何度もやり直し時間がかかったな~~。
手書き申請のデメリットは損益計算書を計算する際に、青色申告控除額が65万円ではなく55万円しか使えないという点です。たかが10万円、されど10万円です。この差は大きい。しかし上記に上げた理由により、10万円以上の精神的利益を得ているという納得感があります。税額を20%とすると2万円を余分に納税していると思えば良いです。これもふるさと納税を積極的に活用しているので、トータルとしてはお釣りが返ってくるかもしれません。
色々と綴ってきましたが、3月15日の長丁場の確定申告月間。個人企業の経営者の皆さん、頑張って下さい!! 既に申告が終わった私からの応援メッセージでした。