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2人の偉人の訃報に思う

 今週は歴史に名を遺した2人の偉人が亡くなりました。京セラの創業者稲盛和夫氏と元ソ連大統領のゴルバチョフ氏の2人です。2人とも現在社会に大きな影響を与えました。人生は短し。しかしその人生で他者や後世にどれだけ影響を与える言動ができるか、でその人の評価は決まるように思います。

 稲盛和夫氏の著作は何察も読みました。私がコンサルティングする先様企業でも、稲盛経営哲学をベースに話しをすることが多いものです。利他の心を知ったのも稲盛氏の著作からです。強権国家で知られる隣国中国にも稲盛氏を慕う経営者は多いと聞きます。「本当?!」と思わず聞き返したいのですが、全身全霊を会社経営にささげた人生観が、中国人でも共感を呼ぶそうです。

 次にゴルバチョフ氏。私の大学時代はまだソ連・東欧が米国・西欧と対立していた時代です。大学は本当に勉強していなかったのですが、在籍学部は経済学部。私の大学はマルクス経済学が主流だったので、ソ連経済についても少しかじりました。ほんの少しでしたが...。ソ連の経済システムの優位性を説いていたのですが、1991年にソ連が崩壊し、社会主義経済の行き詰まりが白日のもとに晒らされました。

 このソ連・東欧の体制崩壊が、世界境内に大波となって襲ってきました。安価な労働力が西側に押し寄せてきた為に、賃金引上げは抑制され、また経済市場が全地球的規模にまで拡大しました。その影響の余波は日本経済の30年超に亘る停滞の根本原因をなしているに違いありません。

 他者等に与える影響は正と負の2局面あります。稲盛氏はほとんど正のようですが、ゴルバチョフ氏には正と負の両極端な評価がなされています。私はもう直ぐ67歳。経営コンサルタントとして約30年となります。私も正と負双方の評価があると思いますが、まだ先だと思いますが終業時の評価が、ちょっぴりでも正の方が多いというようになりたいものです。