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日本の633制を壊す飛び級制度の採用を

 少子高齢化が進み日本の国力が衰えてきました。国力回復には若い世代に将来を託す子どもを沢山生んで戴き、健全なる成長や教育に係る子育て費用の負担を軽くすることが一案として考えられます。安い賃金に、また子どもを生み育てる費用が膨大にかかるとすれば、若い男女が結婚し子どもを複数人育てようという気持ちが湧き起らないのは当然と言えるかも知れません。

 令和3年の出生数は84万人だったとか。特殊合計出生率は1.30であり、人口を維持するための2.05人を大幅に下回っています。政府はこども家庭庁を設置して、子どもと子育て世帯を応援する姿勢を見せています。姿勢だけではなく、予算面でも大きなバックアップを期待したいものです。

 さて日本の学生は633制で飛び級制度がありません。超が2つ3つつく程の優秀な学生でも定められた年数を経ないと最終の大学・大学院へ学ぶことができません。平和国家(?)日本では差別は絶対的な悪とされてきました。この理念は高尚であり否定することはしませんが、超優秀な学童・生徒・学生が飛び級できずに、他の学生と机を並べて教室で時間をつぶすというのは、逆差別と言えるかもしれません。「差別をなくす」と「(飛び級もOKとする)機会を公平に与える」とは相反するものなのでしょうか。国民的議論が必要だと思います。

 日本以外の各国では、飛び級制度があります。その一方で北欧のように、学費を完全無料とする国々もあります。また完全無償ではないものの、返還不要の給付型奨学金を充実させるなど、子育て世代を費用面で応援している国も多数あります。

 日本ではようやく高校までの学費を無料にしようと動きが出てきました。その費用としては消費税が使われているようです。消費税の税率引き下げや廃止となれば、子育て世代の応援資金が枯渇してしまいます。政治的な意図はないのですが、私は未来の日本を担う若い世代(夫婦)、子どもを育てている世帯、学費問題で進学をあきらめざるを得ない高校生等を積極的に応援したいのです。私達が応援した暁が、日本の国力復活へと繋がることを大いに夢見ています。