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欧州ではコロナ規制の全廃にむけて動き出した!

 オミクロン株による感染者数が高水準で推移しています。3回目のワクチン接種の接種率が2月末現在で18%に到達したとニュースで報道されていました。幼児や小学生などにもワクチン接種が進んできています。しかしコロナ前の日常生活に戻るには今暫く月数がかかりそうです。

 今日(3/1)の日本経済新聞では欧州ではコロナ発生以後に取られてきた強制的なマスク着用などの外出規制の全廃に向けて、各国政府が動き始めたとの記事が掲載されていました。カナダやフランス等では政府のコロナ封じ込め策に反対する人達が大規模な抗議活動を展開していました。日本ではそのような事態には陥っていませんが、政府のコロナ対策司令塔が脆弱なためか、岸田内閣の支持率も弱含みで推移しています。

 欧州の規制全廃への動きは国民性や宗教感、個人の自由を重んじる思想などが大きく影響していると思います。またオミクロン株が弱毒性であること、また死亡率がインフルエンザと同程度であるなどの医学的情報も政策転換に大きく影響しているようです。日本人は不満や不平をここまで表出させ、過激な行動を採ることはありません。しかしそのことが一方で、欧米で先行している経済活動の再興への動きに遅れてしまう可能性が出てきました。

 昨年はK字回復という熟語をよく目にしました。経営成績が急回復する会社もあれば、停滞しまたさらに悪化するか会社もあるという2極化した状況を表現したものでした。今年は昨年までの企業や産業界の話ではなく、国や地域という大きなスケールでの話に発展しそうな気配です。

 先行する欧米諸国、オミクロン株の抑え込みに熱心で外国との交流を閉ざしている日本。新規感染者数が増加するにつれて、まん延等防止措置をとって飲食業等の産業界を落胆させる日本。司令塔が右往左往し長期的展望による打開策を打ち出せない日本。国民性のなせる業とも言えなくはないのですが、一旦下降した経済を急激に回復させようとすることは至難の業です。

 66歳の私は最近体力が急激に落ちてきたことを実感しています。落ちた体力を復活させようと色々な対策を講じてはいます。しかし現在の状況を維持することで精一杯です。私の体力と比較してはいけないのですが、良き日本人の皆さん!、もうそろそろ生活パターンや消費行動等を大転換させる時期に差し掛かっているのではないかと思うのです。本コラムの読者の皆さん方はどう考えられますか。