2月16日から確定申告が始まりました。私は平成5年11月に行政書士を開業し個人事業主となりました。翌年の2月16日に初めての確定申告をして以来、29回目の確定申告を2月16日(水)に終わりました。確定申告は3月15日までの1か月間行われますが、初日に申告書を提出したのは本当に久しぶりです。
私は中小企業診断士等の士業に係る事業所得以外に、66歳になっているので年金収入がありますし、少しばかりの投資をしている為に雑収入もあります。よって今後も確定申告が続いていくことは間違いありません。しかし昨年までの申告書の提出日は、2月末か3月初旬が多かったのです。ところが今年は2月16日に提出することができました。その秘訣を書き出してみたいと思います。
世の中で急速に進むデジタル化に違背するようですが、私はデジタルを基本的には信用していません。数日前ですが、ある関係者から「ランサムウエアの攻撃を受けました」という話を聴きました。あらゆるものがデジタル化されて、全世界やあらゆる環境と通じることができる為に、身代金要求等の悪意な攻撃にPC等は晒されています。本当に怖いことです。当職事務所ではかなり程度は低いのかも知れませんが、ソフトハウスの助言を聞いて対策は講じています。しかしこれでも万全ではありません。いつ攻撃を受けるかと心配の毎日です。
と前置きをした上で、更に年齢からくる目の衰え等からPCモニター等の画面を長時間見つめることが苦痛となってきました。目が痛くなるのです。目が霞んでくるのです。モニターの字が見えないのです。このようにWEB上で申請書を書き、多くの必要書類とにらめっこし、数字や文字を探し、データ入力するというのが本当に苦痛なのです。でも、既にインボイス(適格請求書発行事業者)の登録をWEBで行ったように、完全に無視しているのではありません。
なので私は申告書はアナログベースで行っています。数字の動きが分るので、コンサルティング能力のアップにもつながります。先ず12月初旬から必要な証明書類等を集め始めます。1月から2月初旬までに顧問先等から源泉徴収票を送って頂き、事務所の会計帳票(総勘定元帳)のデータと照合します。時々、両者が一致していないこともありますので、顧問先等に書換えをお願いします。こうして、消費税を含む確定申告書や事業所得算出に係る青色申告決算書の作成に取り掛かります。今年はその作成のやり方を変えました。
これまでは丸一日を申告書等の作成に費やしました。それを今年は分割して作成することにしました。申告書の各欄に記入するデータを最終確認しそのデータをその所定欄に転記する。また別のデータを確認したら、その時点で申告書に記入するという具合です。このように、申告書等作成作業を幾つかの作業に分割して、1月から2月上旬にかけてコツコツと申告書作成作業を行ってきました。
この方法は良かったですね。一日に集中して行うと気が滅入ってしまいます。しかし今年のように、複数の作業に分割することで、心理的な負担が軽くなってきました。15日に確定申告書を16日の午前中に消費税申告書を作成したのですが、両者の合計時間は約3時間でした。数値記入に間違いないかと確認しながらの作業でしたので、1時間ほど余分にかかってしまいました。でも16日の午後に税務署に申告書を提出できました。これからは日常の業務に専念できます。ハッピーです。
私が今年採った方法は、常々コンサルティングの中でクライアントに提案しているものです。「最優先事項を優先して行う」「ゴールを決めて仕事を組み立てる」「重たい仕事は細かく分割して行う」「工程管理を行う」等々。私が提案していることを私がしなくては本末転倒です。私のコンサルティングの正しさが証明された今年の確定申告でした。