前回の投稿ではモデルナ製ワクチンを接種したことを語りました。今回は接種した当日の午後、自宅にかかってきた電話の話です。妻が電話に出たのですが、「大分市役所の健康保険課の木村と言います。昨年9月に緑色の葉書を送ったのですが...」と相手が話し掛けてきたというのです。
妻は「届いていたのか分かりません。メモをするので具体的に教えて下さい」と返答しました。何度かやり取りをし、妻の質問に対する相手の回答までに随分と間が空くのだそうです。妻は「これは詐欺だ」と感じたそうですが、先方は暫くして電話を切ったそうです。我が家にも特殊詐欺の電話がかかってきたのです! 妻がワクチン接種後で横たわっている私に事の顛末を説明するのですが、私も妻も「頼りない詐欺師だな!」と笑ってしまいました。
とは言うものの、10日の大分合同新聞に「65歳~69歳代の高齢者世帯に健康保険課等の職員を語る詐欺が発生」という記事を目にしました。そして被害も出ているとか。私は社会保険労務士でもあるので「そもそも大分市役所に健康保険課という部署はない」と直ぐに分かります。普通の一般市民は健康保険課の有無自体を考えることをしないでしょうから、詐欺師の話術に誘導されたのでしょう。「本当に悪い奴らだ」と許せません。
普通の精神感覚を持っている人であれば、余程の事情がない限り詐欺を働くことはないかもしれません。私は昨年来、心理学の本を読んできましたが、サイコパスやソシオパスという人格障害をもっている人達が相当な数、存在していることが知りました。米国の調査では約3%位はいるらしいのです。サイコパスは精神病質パーソナリティ障害、ソシオパスは反社会性パーソナリティ障害と呼ばれています。
サイコパスは精神病質ですから、自分の発想や発言、行為等が倫理的や道徳的に善であるかの判断は難しいと思います。一方のソシオパスは自分の発想等が善であり正当である、という基準が明確にあるそうです。正に自己中なのです。他者が傷つき、嘆き、ダメージを負ったとしても、自分のルールからすれば「全く問題はない」と考えるのだそうです。
我が家に電話を掛けてきた詐欺師達はサイコパス又はソシオパスの何れかではないかと思います。善悪の判断が不鮮明で、自分の行為等が問題となる理由が分からないという輩です。また自分が善であり、他者はそれに従うべきだと考えている輩です。日本は法治国家であり、罪刑法定主義が前提です。善良なる一般市民の財産をだまし取ることに罪悪感を持たず、その嘆きに歯牙にもかけない輩に適用する刑が軽すぎると思いませんか。本当に特殊詐欺の電話がかかってきた今、国会議員は特殊詐欺に係る罪を格段に重くするようにと言いたい私です。