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年次有給休暇の計画的な取得について

 先日、友人から「9月は中間決算で例年忙しい。それに加え、自分も含め毎日誰かが有休を取得していて、そのカバーもあり忙しかった」という話を聞きました。友人の勤務先は有給休暇の付与日(基準日)が10月1日の人が大半かつ義務取得の5日を消化していない人も大半だったため、9月になり皆が慌てて有休を取得し業務に支障が生じたということでした。6月頃から使用者側から有休を取得するようにという呼びかけはあったものの、使用者側も意見聴取のうえ時季指定をするという具体的な措置はなく…8月終わり頃になり「有休取得が5日に満たない人は9月末までに有給休暇を取得するように」と指示を受けたそうです。その結果、有休を取得したため仕事が出来なかった分を時間外労働や休日労働をして補ったそうで、「心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障する」という有休化の取得意義に相反するものとなっていました。友人は普段からうちの会社は有給休暇を取得することに罪悪感を感じさせる雰囲気がある…と呟いているので、そういう社風にも問題はあると感じているのですが。使用者側からの時季指定を早めに行うことをしないと、友人の会社の様にまとまった有休を同時期に取得することとなり業務に支障をきたし、使用者側も労働者側にもデメリットとなります。こういった事業所では計画的付与の導入をすることが使用者側にも労働者側にもメリットがあると考えます。