日本経済新聞を読んでいると最近よく目につく文字があります。「K字回復」という文字です。日本経済新聞の一面に記事が連載されています。少し前の大分合同新聞でもK字回復という文字を発見しました。さて、このK字回復とはどういう意味なのでしょうか。
回復という文字がある為に、何か悪い状態から「回復」するということは何となく理解できます。何か悪いモノとは、経済や企業の経営成績、現実を指しているようです。例えば「日本経済」の回復、「ある企業の業績」の回復という具合です。
昨年晩冬から始まった世界的な新型コロナウイルス感染症により、ほとんどすべての企業が業績の悪化に悩まされました。生活者が外に出ないのですから、取引の機会が大きく失われました。これを需要蒸発と揶揄されました。その中でも、巣ごもり需要を見事にキャッチし、成長企業に乗せた企業もあります。緊急事態宣言等で虫の息状態になっている飲食業界でも、マクドナルド等のファーストフード企業の一部では増収増益を達成しているのです。
この様に企業業績に関して、ある業界・業種又はある企業は順調に回復し上昇気流に乗ったものの、同じ業界・業種又は他の企業では、業績の更なる悪化に苦しんでいるのです。確かに、日本経済新聞の企業業績欄では、昨年4月~6月頃までは「赤字転落」「黒字減少」などの否定的な文字が散見されましたが、今年は「増収二桁」などの快い文字が躍っている日も多くなりました。
AlphabetのKは、縦の一本線に上向きの→と下向きの→が交差している様に見えます。一本の縦線を昨年6月という時間にすると、そこから業績を回復した会社を示すのは上向きの→、その一方で下降し続けている会社は下向きの→に乗っているということです。Kの字に足りないのは、どちらの→でもない平行線の→の途上にある企業もありそうだということでしょうか。
このK字回復は個々の企業だけの問題ではなく、国でも応用できると思うのです。K字回復を遂げているのは、米国や英国でしょうか。国名を上げたくはないのですが中国も該当するかも知れません。一方のK字悪化の国に我が国日本が当てはまりそうです。またアジア諸国や南米諸国も該当しそうです。
我が日本は早々にK字悪化又はK字停滞から、K字回復の波に乗って再び自信あふれる国に戻りたいと思うのは私だけでしょうか。