久しぶりのブログとなりました、小井手です。7月、8月は算定基礎届や労働保険年度更新に加え、今年は雇用調整助成金の申請が加わりバタバタとしておりました。
さて、以前にも記事にしたことがあるかもしれませんが、最近立て続けに「厚生年金・健康保険の保険料控除」について質問を頂くことがありました。毎年の定時改定や昇給・降給後の随時改定を行った際に「新しい報酬月額での保険料はいつから控除したらいいのだろう?」と戸惑ってしまう方が多いようです。そこで再度、保険料の控除の考え方について書きたいと思います。
保険料の算定について…毎年7月に行う定時改定で、その年の9月分から翌年8月分までの標準報酬月額が決定します。そして、その標準報酬月額を基に保険料を算出することになります。
保険料控除について…原則として、翌月控除となります。例えば、9月分の保険料は10月に支給する給与から控除し、事業主負担分と従業員負担分を併せて10月31日までに納めることとなっています。ただ、月末退職の従業員がいる場合は前月分の保険料と当月分の2か月分の保険料を控除しても良いこととなっています。(例:9月30日退職、給与計算・25日締め、当月末払いの場合⇒9月30日支給の給与で8月分と9月分の保険料を控除することは可能。本来は、翌10月31日支給の給与から9月分保険料を控除するところですが、9月26日~9月30日迄の日割り計算後の支給額では、保険料の控除が不可能な可能性があります。)
給与計算が月末締め・翌月払いの事業所ですと、あまり混乱がない様なのですが、当月20日締め、当月25日払い等の当月払いの事業所では混乱が生じるようです。「原則、翌月控除」ですので、お気を付けください。