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令和2年の夏、8月に想う

 令和2年(2020年)の夏もそろそろ終わりに近づいてきました。二十四節気では8月7日が立秋でした。現在の太陽暦では6月から8月までの3か月間が夏で、9月から11月までが秋となっています。もう秋は直ぐそこなのです。

 今年の夏も例年とは別次元の時間でした。学業では一学期の終業式が8月初旬にあり、2学期の始業式が8月の下旬にありました。子供たちからは「楽しい夏休みの時間が少なかった」とぼやきが聞こえてきそうです。コロナ禍では全国的に第二波が吹き荒れて、国民・市民の行動に無形の縛りを張ってしまいました。仕事ではリモワーク、テレワークという言葉が市民権を得ました。最近ではワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組合わせたワーケーションという言葉まで誕生しました。遊びに行った地方等で休暇をとりながらも仕事もするという新しい働き方です。

 お盆(8/13~15)を前後しての9日間、連休をとった人も多かったようです。テレビ電話帰省とバーチャル帰省が流行りました。実際の帰省では高齢者にコロナを移してはいけないと、若い世代が帰省に躊躇したようです。実際に大分県内でも、帰省した子供からコロナが移った、福岡等に出かけて感染した等の報告がなされていました。感染者数が多い地域への移動はなるべく避けた方が良さそうです。

 このように国民・市民の移動、消費、仕事や学業等へのアクションに大きな影響を与えるのは「コロナ感染が怖い」という心理状態です。今年の夏はとても暑かったこともあり、熱中症になった人は多かったようです。暴言となるかも知れませんが、コロナで重症化して亡くなった方の人数と熱中症でなくなった方の人数とを比較してみると、熱中症による死亡者数の方が多いのではないかと思うのです。

 経済活動は財やサービスを受ける生活者の心理様態で動きます。ワクチン開発も進んでいます。また第二波では重症化する比率が第一波よりも低いという情報もあります。感染者への医療体制も整ってきました。これから迎える9月以降では、私たちは3密防止や除菌、マスク着用などの基本的な対応を遵守しつつ、令和2年しかない秋を満喫したいものです。