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キーボードを自作するひと

 「キーボードを自作する」と書くと、「キーボードってPCのあれ!?」という返事が返ってきそうです。そうです。そのPCのキーボードです。このキーボードを自作する人がいると言う話です。

 日経MJの8月19日(水)号に、「自作キーボードの世界 もう普通には戻れない」というタイトルで、キーボードを自作する人の話が出ていました。「PCを自作する」という話は昔からありました。市販品より機能性を高めようという主旨でPCを自作するのです。しかし同じオタク族でもキーボード自作は一風変わっているようです。

 キーの配列を変えたり、キーに色を付けたり、分割して左右別々にしたり、直線ではなく斜めっていたり、アクセサリーを付けたり等々。自分好みのキーボードを作るのに手間暇と時間、お金も少々かけています。

 ある物品が世の中に供給されるには、工芸品でなければ同種・同規格の商品が工場で生産され出荷されていきます。最初から同じブランドであるものの、多数のバージョンがある商品は生産しません。生産コストが高くなるからです。だから規格品で統一なのです。しかし、その新商品が世の中に溢れてくると「一品!」という言葉が脳裏によぎってきます。「自分だけのモノ」という主張がふつふつと沸き起こってくるのです。

 また時代は新型コロナウイルス感染症関連で巣ごもり需要が起こってきました。会社での仕事はルーチンで全く問題はないのですが、自宅など日常生活をしている空間で仕事をするとなれば、気分転換が必要となってきます。面白さが必要です。日常から半日常、非日常の時空へとスイッチしなければなりません。

 自作キーボードを作る人たちもこのような時代の流れに沿っているようです。「仕事に変化を付けたい」「日常生活を不連続に」「みんな一緒から自分だけ」という方法は色々ありそうです。