退職前に私傷病で労務不能となり休職をしていた方が、就業規則で定められた休職期間内に復職できずやむなく退職する場合。就業規則に則り1月前に退職届を提出していたところ、退職日1週間前に業務外でケガをしてしまいそのまま退職した・・・こういった場合に退職日以降、傷病手当は受給できるのか?といった質問を頂くことがあります。
まず、①業務外の病気やケガで療養中であること②療養のための労務不能であること③4日以上仕事を休んでいること④給与の支払いがないこと・・・この条件全てを満たす場合は傷病手当が支給されます。支給期間は支給開始日から最長1年6か月です。
被保険者資格喪失(退職)後に傷病手当を受給するためにはⒶ在職中に前記の傷病手当の受給条件を満たし受給を受けていた又は受給の条件を満たしていたⒷ退職日までに継続して1年以上の被保険者期間がある・・・この2点を満たしている必要があります。
労務不能となった日から退職日まで継続して4日以上欠勤をしていたが、その間は有給休暇扱いで給与が支払われていたため在職中に傷病手当は受給していなかったという人も、退職して事業主より報酬を受けなくなれば報酬を受けなくなった日から支給されることになります。退職まで有給だったので傷病手当は受けられないだろうと考える方が多いようですが、そのほかの要件を満たしていれば受給できます。