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年末調整の電子化

年末調整の季節となりました。もう申告書は作成されましたか?

令和元年の申告書には変更ありませんが、令和2年用の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」が変更されていることに注意が必要です。

しかしながら、手続きの流れ自体は変わらず、例年通り会社からもらった用紙に必要事項を記入・押印し、証明書類を添付して提出。会社は申告書の内容をチェックし、データを入力して12月給与に反映させなければなりません。毎年恒例の作業でしたが、令和2年の年末調整は大幅に変更されるそうです。

既に、確定申告の電子申請を国は推奨しています。現在も年末調整の法定調書合計票をe-taxを経由して税務署に提出するなどの電子化が行われていますが、令和2年の年末調整からは、年末調整のプロセス全体を電子化しようという取組が実施されるそうです。

保険会社等からの各種控除証明書もデータで取得し、従業員は年末調整システムにデータを入力。そのデータを会社は確認しそのまま給与計算。そのデータ(結果)を税務署等へ提出と、すべてをシステムの中で行い、共有するということです。

メリットとして、手書きの場合に対し、作成の手間が大幅に削減されるということ。郵送される証明書類の紛失などのリスクを回避できること。会社側も、申告書類の配布回収の手間が省けたり、給与計算ソフトへの入力の手間がなくなり、書類の保管のわずらわしさもなくなるなど、多く挙げられています。

しかしながら、「システムに入力」と聞くだけで、嫌悪感を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

私も、入社して半年が過ぎましたが、以前全て手書きで行っていた申告書類のほとんどが電子化されていることに本当に驚き、戸惑いました。入力方法にも慣れ、メリットは十分にあると実感しています。

システム変更時は、何かと大変ではありますが、来年の年末調整を見据え、準備をされてはいかがでしょうか?