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税込み100円のコーヒー、3点買うと301円?

 消費税増税が近づいてきました。新聞紙上では中小企業の困惑振りが毎日話題になっています。北海道ではCOOPさっぽろが「中小企業ではない」として消費税5%還元の対象企業から外されたようです。小売規模では北海道内で上位3番目で、本当に中小企業と疑問が湧きます。しかし、買い物客が5%還元できるとなれば嬉しいこと。申請前の事前打合せでは経済産業省の担当者は「還元対象者となる」と言ったらしいのです。「だから申請をしたのに」とコープさっぽろの恨み節はわかないでもありません。

 次も消費税増税に関わる変な話です。CVS最大手のセブンイレブンで不可思議な現象がおきるのだそうです。消費税増税に対応してレジ精算システムを変更したために起きる現象です。

 税込み100円のコーヒーを合わせて3点購入すると支払総額は301円になるという怖い(笑)です。何で!? 買い物客も困惑するでしょうし、CVSのオーナーや従業員もお客様からの苦情を受ける立場で困ることは目に見えています。

 セブンイレブンは大阪のオーナーが人手不足で24時時間営業を止めたところ、契約違反を理由に千万単位の違約金を請求した会社です。セブンイレブン本社は誰に対して仕事をしているのでしょうか。「契約だから」と主張し続けていくと、お客様やオーナー(と従業員)の心は離れていくに違いありせん。

 ビジネスの起点はお客様であるべきです。コンビニに例えれば、直接のお客様は買い物客かもしれませんが、その裏にはオーナーというお客様がいることを忘れてはいけません。

 「人の振り見て我が振り直せ」「他山の石」という格言、故事があります。今回のセブンイレブンの不可思議な行動をみて、自社の行動を見つめ直す機会としたいものです。