· 

きな臭くなった中東情勢

 ガソリンの値段が急上昇するかも知れません。中東情勢がどうなるか分かりません。トランプ大統領が強硬派のボルトン首席補佐官を解任したことで、イランのロウハニ大統領とのトップ会談の実現が噂に上っていました。しかし、その期待を裏切る大事件が発生しました。米国の同盟国であるサウジアラビアの油田施設が何者かによる攻撃にあって破壊されたのです。原油生産量は1/2にまで落ち込んでいます。

 最悪の事態は米国とイランとの戦争勃発です。こうなるとホルムズ海峡を通じて中東原油を輸入している日本としては非常事態です。ネットでは安倍首相がロウハニ大統領と国連総会出席を契機に階段するという記事が速報されていました。安倍首相の行動力に期待したいものです。

 さて、原油は乱高下を繰り返しながらも最近の値動きは落ち着いていました。電力を始め、産業エネルギー源として、また消費財の生産に欠かせない商品として原油の重要性はまだ高い水準にあります。

 「喉元過ぎれば熱さを忘れる」我が日本人は、急激な変化の対応には強いものの、緩やかな変化への対応は拙いという行動習慣を持っています。中東情勢がどう動くか分かりませんが、「備えあれば患いなし」の行動習慣を身に付けたいものです。

 急激な変化への対応は副作用が大きいものです。緩やかな変化への対応であれば、副作用の程度は微々たるものです。経営者は安定を目指さなければなりません。どのような緊急事態が発生しようとも、数か月いや数年程度はびくともしない強靭な経営体質を創り上げて欲しいものです。