昨夜(3/21)、夜9時台のNHKニュースを観ていたら、アナウンサーが突然イチローの引退を発表しました。速報でも流れました。引退会見開始は深夜の午後11時56分だったようです。今朝の大分合同新聞は大きな紙面を割いてイチローの引退を報じていました。
イチローが試合後にベンチに戻ってくるとチームメイトが抱擁し皆が涙したそうです。対戦相手も拍手で労をねぎらったとのこと。当夜の試合を観戦した観客は驚いたり感激したのではないでしょうか。日本プロ野球で最初に200本安打を達成し、細身の体でありながらも大リーグへ挑戦。初年度から素晴らしい戦いぶりで10年連続200本安打、年間最多安打262本の新記録を打ち立てるなど、素晴らしい選手生活だったと思います。今期はオープン戦を含め無安打が続いていました。やはり昨年に選手活動を中座した影響が大きかったのでしょう。
イチローの潔さを見るにつれ、情けないのが日本の経営者。例として上げたいのがLIXIL。トステムやINAXなどの企業が合併して誕生したLIXIL。潮田洋一郎氏が会社を引っ張ってきたのですが業績が低迷。海外企業へのM&Aが裏目に出ていました。そこで、2年前にプロの経営者の瀬戸欣哉氏をCEOに迎えたのですが、路線対立が激化し再び潮田氏がCEOに返り咲いたという次第。海外株主が多いこのLIXILに対し、主要株主が反発し潮田氏の退任を要求するまでになっています。
一度任せたら任せればいいじゃないか、と私は思います。ましてや上場会社です。創業家出身だとしても会社は株主のものであり、自分の意のままに会社を取り仕切るというのはおごりでしかありません。中小企業の事業承継問題がクローズアップされています。大企業ですらこのような状況下ですから、中小企業ではなお更のこと。先代が後継者を見るという院政を敷くことも多いようです。
事業承継問題で私が最も尊敬するのは、ホンダ創業者の本田宗一郎です。本田の取った行動を世の中の経営者は学んでほしいものです。