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大分トリニータ、JI復帰に思う

 大分県民であればほぼ全員知っている(?)と思いますが、サッカーJ2の大分トリニータがリーグ戦で2位となり、来年はJ1で戦うことが決まりました。

 ということで、地元紙大分合同新聞や放送局で特集が組まれるなど、昇格への喜びと共に「もう二度とJ1から降格するなよ」と激励メッセージが発せられています。にも拘わらず、気になった情報がありましたので、このブログに投稿しました。

 J1に参加するチーム(クラブ)の年間予算の平均は40億円だそうです。その一方で、大分トリニータの来年度予算は16億円強となりそうだというのです。トリニータは最下位(18位)です。この予算の差は大きい!! ピッチで戦う選手の給料は強化費という科目で支出されます。強化費が多いということは、攻撃力や守備力が高い有能な選手の獲得がし易いということに繋がります。

 僅か16億円強の大分トリニータにとって、強化費へ回せる資金額が他のJ1クラブよりかなり低くなることは明らかです。監督の戦術が如何に優れていても、それを実践する選手のパワーが劣っていると戦果を得ることは難しいという結論になります。

 柔道ではありませんが、「小(柔・弱)が大(剛・強)を制する」というハートの持ち方は良としても長丁場のリーグ戦。1人2人とけが人が出てくると戦力不足は一挙に表面化してしまいます。

 以上のコメントを企業経営に置き換えてみます。予算、つまり使える資金が多いということは、戦う戦力の充実に直結するということです。良い人財を採用し、人財育成を長期的視野で行っていけます。生産設備や販売設備の更新もでき、生産性等諸効率を更に上げていくことが可能です。情報化投資も行えます。ビッグデーター云々といっても、それを活用するにはやはりIT投資が欠かせません。

 勝ち残りの為には、必要なものは要る! それは資金である! という当然の理を、J1リーグのクラブ予算の比較から、垣間見ることができたのです。