今年もノーベル賞の発表の季節がやって来ました。早速の吉報です。生理学・医学賞に京都大学の本庶佑特別教授が選ばれました。この分野では無学の私には、受賞理由がよく分かりません。しかし、日本(人)の科学に対する姿勢等が国際的に評価されてとても嬉しいです。物理学賞等、これから続く各賞の発表でも再び日本人の名前を聞きたいものです。
さて、ここから私の個人的な見解です。古くから日本人は貧しい乍ら、資産や(研究)条件が厳しい中で、一途に研究を重ねてきました。植物の新品種の発明などの様に長期にわたって辛抱強く、気の遠くなる時間の中で研究をしてきました。日本人は辛抱強く、艱難に耐えるだけの精神力があったのです。
しかし現在は、このような精神論だけでは事は進まなくなってきました。研究するにしても環境が十分でなければならないのです。隣国中国が科学強国を目指して、世界中から優秀な頭脳を集めています。NHKのドキュメンタリーで観たのですが、東大卒の優秀な研究者が中国に高給で引っ張られていました。その研究者の指導者(教授)は、東大で汲々とした研究室で少ない予算で研究に没頭していました。
企業経営に論を転じてみましょう。辛抱強くという心構えは良いのですが、ず~と先を診て設備投資を経営者はしなければなりません。PL脳を働かせて経費削減を声高に叫ぶだけではなく、将来の収益&利益確保の為の投資、BS脳も活躍させなければなりません。PL脳とBS脳の両方を上手に活かした経営者のみが、数年先の勝利の栄冠を手にすることができるのです。