通常国会が終わります。モリカケ問題で紛糾し、また冬季オリンピック後の北朝鮮のかく乱戦法(!)により国際社会が翻弄された春先、そし直近では西日本大水害の大混乱の中、安倍首相は「それなりの成果を得た」と思っているのでしょうか。安倍政権への支持・不支持は別として、現在の日本だけを見るという近視眼的発想から、5年・10年・20年先の日本を見るという鳥瞰的発想をもった議論をして戴きたかったと思います。
来年は参議院選挙の年らしいです。ということなのか、最高裁から違憲(違憲状態)判決を受けるのが怖いのか、参議院自民党は議席6増案を提出し今国会で成立させてしまいました。確かにこれで、選挙後に「最高裁から違憲(違憲状態)判決ができる可能性は低くなった」かも知れません。しかし、これってお手盛りではないですか(怒)。自分たちの身を削る努力もせずに、違憲状態を脱するという大義名分(?)を前面に、歳費増加を国民に押し付けたとしか言えません。
一方の野党はどうでしょうか。「文句あるのなら、自民党より先に法案を提出し、国民にその信を問え」と言いたいです。反対だけの野党で、犬の遠吠えだけでは、国民の支持は得られません。事実、安倍政権の失政・失態が続出しているこの1年間、野党の支持率は下がることはあっても上昇する気配は全くありません。
長々と綴ってきましたが、国政批判をするつもりで自説を展開してきたのではありません。「組織のリーダーはどうあるべきか」ということをお話ししたかったのです。①有言実行、②複眼的思考を持つ、③自ら模範を示す、④誤りは素直に認める、⑤他者の異見に耳を傾ける、⑥艱難辛苦にもろとせず大胆に前進する、⑦弱者への配慮を忘れない、⑧用意周到に準備を怠らない、⑨自己評価・批判も臆せず実施する、⑩リスクをとることは当然と考える、等々リーダーの資質を語る言葉が沢山ありそうです。
今国会の安倍首相。私が掲げた僅か10項目の要件にも当てはまっているでしょうか。我田引水のごとく、自分だけが良ければという意思が強く出ていなかったでしょうか。安倍首相に期待している分、また日本の将来を考えていくと、国政では本当のリーダーはいないのかと残念に思う私がここにいます。